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転職活動コラム

【身体障害者手帳3級】障がいの判定基準や受けられる公的支援・サービス、就労の選択肢とは

2026.01.28

身体障害者手帳は、障がい福祉に関する各種支援・サービスを受けたり、企業の障害者雇用枠で就労したりするために必要になる公的な手帳です。

障がいの程度に応じて等級区分が定められていますが、「3級」においては日常生活や就労において著しい制限がある状態を指します。

「身体障害者手帳3級はどのような人に認定されるのか」「具体的にどのような支援・サービスを受けられるのか」と気になる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、身体障害者手帳3級の判定基準や具体例、受けられる公的支援・サービス、安定して働くための就労の選択肢について解説します。

身体障害者手帳の等級区分

身体障害者手帳は、厚生労働省が定める「身体障害者障害程度等級表」に基づき、障がいの程度に応じて等級が定められています。

1~7級の7区分があり、手帳の交付は「1~6級のいずれかに該当する方」または「7級と6級以上の障がいが重複している方」が対象となります。令和5年度の福祉行政報告制によると、3級の手帳交付者は全国で77万8,530人となっています。

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出典:厚生労働省『身体障害者障害程度等級表』『身体障害者手帳制度の概要

 

身体障害者手帳3級に該当する障がい程度の具体例

身体障害者手帳3級は、障がいの程度が「中程度」の等級に分類されており、日常生活や社会活動に著しい制限が生じる障がいを持つ方に認定されます。

ここからは、身体障がいの種類別の認定基準と具体例について解説します。

①視覚障がい3級

視覚障がいの等級は、視力と視野の評価によって判定されます。

▼判定基準

項目 障がいの程度
視力
  • 視力の良い方の眼の視力が0.04以上0.07以下
  • 視力の良い方の眼の視力が0.08かつ他方の眼の視力が手動弁(※)以下
視野
  • 周辺視野角度の総和が左右眼それぞれ80度以下かつ両眼中心視野角度が56度以下
  • 両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が40点以下

矯正眼鏡やコンタクトレンズを使用しても上記の基準に該当する場合は、3級に認定されます。3級に該当する方は、日常生活で文字を読むことや一人での移動に制限が生じる状態と考えられます。

 

▼3級に該当する障がい状態の具体例

  • 目の前にある指の数や手の動きは判別できる
  • 日常生活での文字や標識はほとんど見えない

※被検者の眼前で手の平を上下左右に動かして、動きの方向を弁別できる能力

②聴覚障がい3級

聴覚障がいは、聞き取れる音の大きさ(デシベル)によって等級が判定されます。

▼判定基準

両耳の聴力レベルが90デシベル以上のもの

90デシベルは、カラオケの店内や電車の通過音などが聞こえる程度を指します。具体的には、以下の状態が挙げられます。

 

▼3級に該当する障がい状態の具体例

  • 耳元で大声を発しなければ音が聞こえにくい
  • 補聴器だけでは言語でのコミュニケーションが難しく、筆談・手話や聴覚障がい者向けのツールの使用が必要

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③平衡機能障がい3級

平衡機能障がいは、目を開けているとき・閉じているときの起立や歩行の動作を評価して等級の判定が行われます。

▼判定基準

平衡機能の極めて著しい障がい

3級に該当する方は、日常生活での移動や直立姿勢の保持に支障をきたしている状態になります。具体的には、以下のような状態を指します。

 

▼3級に該当する障がい状態の具体例

  • 目を閉じて立つことができない
  • 目を開けた状態で10mを歩行して転倒やふらつきがある

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④音声・言語、そしゃく機能障がい3級

音声・言語、そしゃく機能障がいは、会話や食事の摂取に関する機能によって等級が判定されます。

 

▼判定基準

音声機能, 言語機能又はそしゃく機能の喪失

3級の障がい程度は、「対面でのコミュニケーション」や「食べ物を噛んで飲み込む」ことが著しく困難な状態になります。

 

▼3級に該当する障がい状態の具体例

  • 音声言語による意思の伝達が難しく、電話対応や対面での複雑なやり取りが困難
  • 口から食事を摂ることができず、チューブやカテーテルによる経管栄養が必要

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⑤肢体不自由3級

肢体不自由は、上肢・下肢の欠損部位や体幹機能の程度によって等級の判定が行われます。

 

▼判定基準

項目 障がいの程度
上肢
  • 両上肢のおや指及びひとさし指を欠くもの
  • 両上肢のおや指及びひとさし指の機能を全廃したもの
  • 一上肢の機能の著しい障害
  • 一上肢のすべての指を欠くもの
  • 一上肢のすべての指の機能を全廃したもの
下肢
  • 両下肢をショパール関節以上で欠くもの
  • 一下肢を大腿の2分の1以上で欠くもの
  • 一下肢の機能を全廃したもの
体幹 体幹の機能障害により歩行が困難なもの
乳幼児期以前の非進行性の脳病変による運動機能障害 上肢または下肢を使用する日常生活動作が著しく制限されるもの

3級に該当する方は、円滑な日常生活動作に支障があるため、補助具の活用や物理的環境の整備が必要とされています。

 

▼3級に該当する障がい状態の具体例

  • 握る・掴む・持ち上げる・運ぶ・投げる・押す・引っ張るなどの動作ができない
  • 100m以上の歩行が難しい
  • 立ち姿勢を保持することが難しい

⑥内部障がい3級

身体障害者手帳の対象となる内部障がいは7種類に分類されています。3級に該当する方は、運動に関する制限があったり、体調のコントロールが難しかったりして、日常生活を送ることに困難を抱えている状態となります。

▼3級の判定基準

その障がいによって日常生活が著しく制限されるもの

内部障がいの種類ごとの具体的な状態は、以下のとおりです。

 

▼3級に該当する障がい状態の具体例

内部障がいの種類 障がい状態
心臓機能障がい
  • 家庭内での温和な生活に支障はないが、それ以上の活動では息切れ、動悸、胸痛などが起こる
  • ペースメーカーを植え込み、家庭内での日常生活が著しく制限される
腎臓機能障がい
  • 人工透析を受けていないものの、腎不全や腎疾患による症状のコントロールが難しい
  • 食事制限や活動制限などを行わないと体調を維持することが難しい
呼吸器機能障がい
  • 息切れや呼吸困難などにより、行動に大きな制限が生じている
  • 活動範囲が家の近辺など狭い範囲に限定される
ぼうこう又は直腸の機能障がい
  • 腸管または尿路変向のストマを持ち、排尿・排便処理が著しく困難
  • 高度の排尿・排便機能障がいがある
小腸機能障がい
  • 疾患により小腸の切除や小腸機能の一部を喪失している
  • 食事による栄養維持が困難で、点滴による栄養輸液の投与を継続的に行う必要がある
HIVによる免疫機能障がい
  • 強い倦怠感や発熱などで動けなくなる日が1ヶ月のうち7日以上ある
  • 免疫力の低下により、風邪などの感染症を繰り返している
肝臓機能障がい
  • 慢性的な疲労感や倦怠感が強く、外出や社会活動が困難
  • 軽度の肝性脳症(意識障がい)が見られる

 

身体障害者手帳3級で受けられる公的支援・サービス

身体障害者手帳3級を取得すると、経済的な負担を軽減して社会参加を促進するためのさまざまな支援・サービスを受けられるようになります。

自治体の障害者手当

身体障害者手帳3級を持つ方を対象とした障害者手当制度を導入している自治体があります。金額や対象者の要件は自治体によって異なるため、お住まいの地域で導入されている制度を確認しておくことが大切です。

なお、国の福祉制度として「特別障害者手当」がありますが、この手当は日常生活で常時特別な介護を必要とする特別障害者を対象としています。中程度の障がいに当たる3級の認定を受けた方は、支給の対象外になることが一般的です。

所得税・相続税の控除

身体障害者手帳3級を持つ方は、所得税・相続税について一定額の控除を受けられます。これにより、本人や扶養者に対する税金の負担を軽減できます。

▼控除額

対象 控除額
所得税 27万円
相続税 満85歳になるまでの年数1年につき10万円

所得税の控除を受けるには、確定申告または勤務先での年末調整が必要です。

相続税については、相続や遺贈で財産を取得したときに障がいがあり、日本国内に住所があること、また法廷相続人である方が控除の対象となります。

出典:国税庁『No.1160 障害者控除』『No.4167 障害者の税額控除

自立支援医療制度(更生医療)

自立支援医療制度は、心身の障がいを除去または軽減するための医療費を公的に負担する制度です。身体障害者手帳を持っている18歳以上の方で、障がいの軽減や回復の効果が見込まれる手術や治療を行った場合に、その医療費の自己負担額が原則1割となります。

この制度を利用することにより、高額な手術や長期の治療が必要な方でも、安心して医療を受けられるようになります。

▼対象となる医療内容の具体例

身体障がいの種類 医療内容
肢体不自由 人工関節置換術
視覚障がい 水晶体摘出術
心臓機能障がい 弁置換術、ペースメーカー埋込術
腎臓機能障がい 腎移植、人工透析

出典:厚生労働省『自立支援医療制度の概要

旅客運賃割引

身体障害者手帳を持つ方は、公共交通機関の運賃割引を受けられます。

鉄道やバス、航空機、タクシーなどを利用する際に、手帳を提示することで運賃の割引を受けられるため、通院時の交通費削減や社会活動の促進につながります。

割引が適用される基準として第1種・第2種の区分があり、「等級3」については障がいの種類によって適用される区分が異なります。適用区分については、手帳の「旅客鉄道株式会社旅客運賃減額欄」に記載されています。

▼旅客運賃割引の内容(JRの場合)

区分 本人のみの利用 本人+介護者の利用
第1種 片道100km超の利用で 50%割引

(普通乗車券)

50%割引

(普通乗車券・回通乗車券、急行券、定期券)

第2種 片道100km超の利用で 50%割引

(普通乗車券)

介護者のみが50%割引

(定期券)

歴史・文化施設の入場優待

国や自治体が運営する歴史・文化施設では、身体障害者手帳を提示することで入場料が割引または免除になる制度が導入されています。民間事業者が運営する水族館や植物園、レジャー施設なども障害者割引が適用されているところが多くあります。

 

▼障がい者向けの入場優待が導入されている施設例

  • 歴史博物館
  • 美術館
  • 科学館
  • 史跡・城跡
  • 城、お寺
  • 庭園
  • 動物園 など

本人だけでなく「介護者1名」も同様の割引を受けられるため、家族や友人と外出する際の金銭的な負担が軽減されます。スマートフォンで提示できる障害者手帳アプリ『ミライロID』に対応している施設も増えており、よりスムーズに利用できるようになっています。

 

身体障害者手帳3級の方が自分に合った働き方を見つけるには

身体障害者手帳3級の方は、日常生活や就労に大きな制約を抱えており、一般雇用枠でのフルタイムで働くことが難しい人も少なくありません。

就労を検討している方は、自身の障がい特性や就労上の制限、労働能力などを踏まえて自分に合った働き方を見つけることが大切です。

ここからは、身体障害者手帳3級の方が検討したい働き方の選択肢について紹介します。

①就労移行支援で就業準備を整える

就労移行支援は、障害者総合支援法に基づく就労系の福祉サービスの一つです。

一般企業による雇用が見込まれる方が、一定期間にわたって就労に必要な知識・能力の習得に向けた訓練を受けられます。

 

▼受けられる支援の内容

  • ビジネスマナーやPCの基礎スキルの習得
  • 希望や適性に合った仕事・職場探し
  • 職場実習を通じた就業体験や労働能力の確認 など

最長2年間の訓練期間を通じて就業準備を進められるため、「初めての就職やブランクがあり、働けるのか不安がある」「自分に合った仕事や働き方をじっくり見極めたい」といった方に適しています。

出典:厚生労働省『障害者の就労支援対策の状況

②就労継続支援A型・B型を活用する

就業継続支援は、一般企業で働くことが難しい方に対して就労機会や生産活動の機会提供を行うための支援制度です。障害者総合支援法に基づく福祉サービスに含まれており、自身の状況に合わせてA型とB型の2種類から選択できます。

 

▼就業継続支援A型・B型の特徴

区分 特徴 適している人
A型 雇用契約を結び、最低賃金以上の給与を得ながら働く形態。一般就労へのステップアップを目指す。 毎日一定時間働く体力があり、将来的に一般企業への移行を目指したい方。
B型 雇用契約を結ばず、体調に合わせて短時間から通所して働く形態。軽作業を中心とした職種で、作業に応じた「工賃」を受け取る。 雇用契約が負担な方や、まずは短時間から社会参加の習慣を身につけたい方。

一般企業で働くことが不安な方や体調に波がある方で「まずは働く習慣を身につけたい」「短時間から社会活動に参加したい」は、相談してみるとよいでしょう。

出典:厚生労働省『障害者の就労支援対策の状況

③障害者雇用枠で配慮を受けながら働く

障害者雇用促進法において、企業には一定割合以上の障がい者を雇用する義務が定められています。障害者雇用枠で応募・就労することで、障がいをオープンにして合理的な配慮を受けながら働けるため、長期的な安定就労を目指しやすくなります。

厚生労働省が実施した実態調査によると、身体障がい者の雇用者のうち3級・4級の方は全体の32.6%を占めており、1・2級(33.8%)に次いで2番目に多くなっています。3級を取得した多くの方が障害者雇用枠で活躍していることが分かります。

 

▼身体障がい者の雇用者数の割合

画像引用元:厚生労働省『令和5年度障害者雇用実態調査結果報告書

また、障害者雇用枠では、職種やキャリアパスの選択肢が用意されている企業も多く見られます。「スキルを積んで給与アップを目指したい」「将来的に管理職に就きたい」という方も目標のキャリアプランを描きやすいメリットがあります。

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障害者雇用で働くための就労条件は?一般雇用枠との違いや選考を受けるポイント

出典:厚生労働省『障害者雇用対策』『令和5年度障害者雇用実態調査結果報告書

 

まとめ

身体障害者手帳3級は、日常生活や就労において大きな制約が生じる中程度の障がいに認定されます。公的支援やサービスを活用することで、経済的な負担の軽減や社会活動の参加につながり、生活の質向上につなげられます。

また、個々の障がい特性や労働能力などに応じてさまざまな働き方の選択肢があります。周囲のサポートを受けながら、自分に最適な就労のステップを選ぶことが大切です。

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