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転職活動コラム

「身体障害者手帳」徹底解説! 等級ごとの違い、手続き方法等

2020.04.27
障がい者業界のコト、転職ノウハウ

「身体障害者手帳」とは

障がいのある方が取得できる障害者手帳。その取得は任意ですが、就職活動をするしないにかかわらず、手帳を持っていることで企業に自身のことを深く理解してもらうことができたり、障害者自立支援法が定める福祉サービスを受けることができるなど、さまざまなメリットがあるようです。

この障害者手帳は、身体障がい、精神障がい、知的障がいの3つの障がい内容に合わせて、取得できる手帳が異なり、それぞれ、「身体障害者手帳」「精神障害者保健福祉手帳」「療育手帳」があります。この中でも、民間企業への雇用者数が最も多い身体障がい者(2019年6月1日時点で35万4134.0人 ※「令和元年 障害者雇用状況の集計結果」による)が取得できる「身体障害者手帳」について、解説していきます。

身体障害者手帳は、都道府県や政令指定都市、中核市が交付する手帳で、身体障害者福祉法が定める身体上に障がいのある人が対象です。身体障害者手帳を発行することで、自立した生活や社会活動への参加を促し、支援することを目的としています。

「身体障害者手帳」の対象疾患と等級の違いについて

身体障害者福祉法に基づいて、身体に障がいのある方を対象に交付される身体障害者手帳。身体障害者福祉法が定めている対象者は「身体上の障害のある18歳以上の者」ですが、「身体上の障がい」とはどうのような内容か確認しましょう。

【障害の種類】

  • 視覚障がい
  • 聴覚又は平衡機能の障がい
  • 音声機能、言語機能又はそしゃく機能の障がい
  • 肢体不自由
  • 心臓、じん臓又は呼吸器の機能の障がい
  • ぼうこう、直腸又は小腸の機能の障がい
  • ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障がい

このように、一括りに身体障害者手帳といっても、肢体不自由や内臓障がいなど、障がいの内容は人によって大きく異なることが分かります。

また、一つの障がい内容においても、症状の程度によってできることやできないこと、必要な配慮は異なります。その症状の程度を計るために、一律の基準を設けたものが「等級」です。身体障害者手帳では、障がいを1級から7級の等級に分類、手帳を申請する際に審査が行われ、等級が認定されます。等級は1級に近づくほど障がいの程度が重く、7級に近づくほど程度が軽くなります。ただし、身体障害者手帳は、6級以上の障がいに対して交付され、7級の障がい単独では、交付対象になりません。7級の障がいが2つ以上ある場合や、7級の障がいと6級以上の障がいが重複して存在する場合に交付対象となります。

等級によってどのような分類がされているのか、いくつかの障がいを例に、具体的にみてみましょう。

■肢体不自由(下肢)
【1級】
1:両下肢の機能を全廃したもの
2:両下肢の大腿の2分の1以上で欠くもの
【2級】
1:両下肢の機能の著しい障害
2:両下肢を下腿の2分の1以上で欠くもの
【3級】
1:両下肢をショパー関節以上で欠くもの
2:一下肢を大腿の2分の1以上で欠くもの
3:一下肢の機能を全廃したもの
【4級】
1:両下肢の全ての指を欠くもの
2:両下肢の全ての指の機能を全廃したもの
3:一下肢を下腿の2分の1以上で欠くもの
4:一下肢の機能の著しい障害
5:一下肢の股関節又は膝関節の機能を全廃したもの
6:一下肢が健側に比して10センチメートル以上又は健側の長さの10分の1以上短いもの
【5級】
1:一下肢の股関節又は膝関節の機能の著しい障害
2:一下肢の足関節の機能を全廃したもの
3:一下肢が健側に比して5センチメートル以上又は健側の長さの15分の1以上短いもの
【6級】
1:一下肢をリスフラン関節以上で欠くもの
2:一下肢の足関節の機能の著しい障害
【7級】
1:両下肢のすべての指の機能の著しい障害
2:一下肢の機能の軽度の障害
3:一下肢の股関節、膝関節又は足関節のうちいずれか一関節の機能の軽度の障害
4:一下肢のすべての指を欠くもの
5:一下肢のすべての指の機能を全廃したもの
6:一下肢が健側に比して3センチメートル以上又は健側の長さの20分の1以上短いもの

■視覚障害
【1級】両眼の視力(万国式試視力表によって測ったものをいい、屈折異常のある者については、きょう正視力について測ったものをいう。以下同じ。)の和が0.01以下のもの
【2級】
1:両眼の視力の和が0.02以上0.04以下のもの
2:両眼の視野がそれぞれ10度以内でかつ両眼による視野について視能率による損失率が95%以上のもの
【3級】
1:両眼の視力の和が0.05以上0.08以下のもの
2:両眼の視野がそれぞれ10度以内でかつ両眼による視野について視能率による損失率が90%以上のもの
【4級】
1:両眼の視力の和が0.09以上0.12以下のもの
2:両眼の視野がそれぞれ10度以内のもの
【5級】
1:両眼の視力の和が0.13以上0.2以下のもの
2:両眼による視野の2分の1以上が欠けているもの
【6級】一眼の視力が0.02以下、他眼の視力が0.6以下のもので両眼の視力の和が0.2を超えるもの

■心臓の機能の障害
【1級】心臓の機能の障害により自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの
【3級】心臓の機能の障害により家庭内での日常生活活動が著しく制限されるもの
【4級】心臓の機能の障害により社会での日常生活活動が著しく制限されるもの

その他の疾患別等級一覧はこちら(厚生労働省出典「身体障害者障害程度等級表」)を参照ください

「身体障害者手帳」取得のポイントと受けられる福祉サービス

身体障害者手帳の内容や詳細について触れてきましたが、実際に取得した後、どのよう利点があるかご存じでしょうか。一つのポイントとして挙げられるのは、福祉サービスを受けられることです。

受けられるサービス内容はさまざまで、まず、医療費や補装具、リフォーム費用の助成があります。特に、身体に障がいのある方にとって医療費の助成は利用価値の高いサービスといえるでしょう。代表的なものに、自立支援医療の「更生医療」があり、18歳以上の身体障がい者の医療費負担を軽減する制度です。この制度により、指定の医療機関において、障がいの軽減や進行の予防に効果の治療を受けた際の医療費が原則1割の自己負担で済むため、定期的な通院が必要な方などにとって、手帳を取得することは経済的な負担の軽減につながるでしょう。また、補装具の助成は、車いすや補聴器など、障がいのある方の日常生活を容易にするための器具にかかる費用の負担を軽減することを目的としています。補装具には、視覚障がい者用の眼鏡をはじめ、盲人安全杖、義肢、歩行器などが含まれ、これら日常的に必要となる補装具の交付や、購入・修理にかかる費用の助成が受けられます。

次に、所得税・住民税・自動車税などが軽減されます。納税者か控除対象配偶者、扶養親族が身体障害者手帳を取得していると、一定金額の所得控除を受けることができ、所得税や住民税が軽減されます。金額は等級によって変わり、「障害者控除」や「特別障害者控除」、「同居特別障害者控除」などがあります。

また、手帳を取得していると、公共料金の割引サービスなどを受けることでき、その内容は、鉄道やバス、タクシー、飛行機などの公共交通機関の利用料をはじめ、美術館や博物館、動物園などの公共施設への入園・入館料の割引などさまざまです。こうした各種費用や利用料の割引や助成の他に、障害者雇用での就職・転職活動ができるのも、手帳取得の特徴の一つといえるでしょう。

「身体障害者手帳」の申請手続きの流れや注意点

では実際に、身体障害者手帳を取得するにあたっての申請方法をみてみます。ただし、申請する自治体によって詳細が異なることがあるため、事前に各自治体へ確認すると良いでしょう。

  • 申請窓口で申請書類を受け取る
    はじめに、お住まいの地域の自治体にある障害福祉窓口で申請書類を受け取ることから始めましょう。書類は二種類、「交付申請書」と「身体障害者診断書・意見書」です。また、自治体によっては、ウェブサイトやHPからこれらの書類をダウンロードできる場合もあります。
  • 「身体障害者診断書・意見書」を作成
    次に、障害福祉窓口で受け取った「身体障害者診断書・意見書」に医師の診断内容を記入してもらいます。ただし記入は、どの医師でも良いわけではなく、身体障害者福祉法第15条の指定を受けている「指定医」に作成してもらう必要があります。
    もしも、かかりつけの主治医が指定医でない場合は、主治医に指定医の紹介をしてもらう、もしくは、自治体の窓口で確認してみましょう。
  • 申請書類を提出
    指定医に「身体障害者診断書・意見書」を作成してもらった後は、改めて、自治体の障害福祉窓口へ向かい、以下の申請書類を提出します。
    ・交付申請書(個人番号[マイナンバー]が記載されたもの)
    ・身体障害者診断書・意見書(指定医により記入済みのもの)
    ・証明写真
  • 身体障害者手帳の交付
    手帳交付の前に、審査があり、この審査の内容をもとに等級が決まります。その後、身体障害者手帳が交付されることになります。申請から交付に必要な期間は自治体によって異なりますが、1カ月から1カ月半ほどかかることが多いようです。

また、症状が固定の場合、手帳は無期限で交付されますが、身体障害者手帳を亡失・破損した場合、または障がいの程度に変更があったときには、新たな手帳もしくは現在の障がいの程度にあった手帳の交付を受けることができます。

転職活動時に考慮すべき点について

これまで、「身体障害者手帳」について、その内容や申請方法などを紹介してきました。では、転職活動における手帳の役割とは何なのでしょうか。

一つは「障がい者向け求人に応募ができる」こと。もう一つは「自分のことを企業側に理解してもらうツールになり得る」ことでしょう。この点は手帳取得の特徴である一方、障がいがあるからといって必ず手帳を取得しなければならない、手帳を取得したことを選考時に必ず伝えなければいけない、という訳ではないため、あくまで選択肢の一つとしておさえておくべき知識と考えましょう。

自身の転職活動においては、どう選択しどう行動すべきか。障がい内容の伝え方やどこまでの配慮を企業に相談できるかなど、不安や悩みに直面することもあるでしょう。その際は、経験豊富なキャリアアドバイザーによる活動サポートが得られる転職エージェントの利用をお勧めします。エージェント・サーナは、障がい者転職支援のパイオニア企業として28年の実績を持ち、手厚いサポート体制があります。

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