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転職活動コラム

高卒の障がい者の求人状況と就職活動、キャリア構築と転職対策

2020.04.21
障がい者業界のコト、自分のコト

高卒 障がい者 就職

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高卒の障がい者の求人、求人数の推移は増加傾向に

厚生労働省のデータによると、2020年3月に高校を卒業した生徒の就職状況は非常に好調です(2024年7月末時点)。高校新卒者の求人倍率は3.7倍、求人数は約46万5000人(前年より4.8%増)、就職内定率は63.0%(前年同期比で0.6ポイント上昇)となっており、高水準が続いています。

中小企業を中心に求人が拡大

少子化による人手不足を背景に、中小企業を中心に高卒の採用数が年々増加しています。
製造業をはじめ、IT業界、サービス業など、さまざまな業界で高卒を採用する動きが広がっています。
また、高卒社員のキャリアアップを支援する制度を企業が導入するなど、キャリアパスが以前よりも多様化しており、高卒の就職を取り巻く環境は大きく変化しており、注目すべき点がたくさんあります。

高卒の障がい者が応募できる門戸は拡がっている

障害者雇用促進法の改定で、2024年4月から民間企業の法定雇用率は2.3%から2.5%へと引き上げられた事もあり、障がい者の方が高卒で就職することは十分に可能です。
高校新卒者の採用では、ハローワークや学校を通じて9月から応募が始まります。

中途採用の場合は、求人票に「大卒以上」「短大・専門卒以上」と記載がなければ、高卒であっても応募できる求人も多くあります。
また、「高卒以上」「学歴不問」とされている企業の求人も多くあります。
これは、「高校での学びや生活を通じて、専門的な知識や人間的成熟、経験を培っていて、かつ働く意欲が高い人を採用したい」という企業の方針が背景にあります。

高卒就職のメリットとデメリット、考慮すべき点

高卒での就職には、早期に働き始めることで得られるメリットと、将来的なキャリア形成や収入面において考慮すべきデメリットがあります。ここでは、それぞれのポイントについて具体的に解説します。

メリット①早期に仕事が覚えられる

高卒で早期に社会に出ることは、仕事を早く覚える大きなチャンスです。現場での実践的な学びが始まり、学校での学習よりも、実際の業務を通じて自分に合った技術や知識を素早く身につけることができます。プロフェッショナルとして早期に経験を積むことで、キャリアの成長も加速します。

メリット②経済的自立の早期達成

高卒で就職することで、大学や専門学校に通うよりも早く収入を得ることができ、経済的に自立しやすくなります。学費や教育費の負担がないため、早く貯金ができ、金銭的にも余裕が生まれます。これは、早期に安定した生活基盤を築く上で大きなメリットです。

デメリット①応募の選択肢が限られる

少子化の影響で大学進学のハードルは下がりつつあり、現在では「大学全入時代」とも言われています。大学卒業までを「社会人になる前の成熟期間」ととらえる社会的な傾向が強まっており、企業の多くは大卒者を積極的に採用する傾向にあります。そのため、高卒者向けの求人は選択肢が限られる場合があります。
応募資格として「大卒以上」「短大卒以上」とされる求人も多いため、高卒者には応募できない求人が増える可能性があります。後から学歴を補おうとすると大きな労力が必要です。特に、社会人になってから学位を取得するには、夜間大学や通信教育などを選ぶ必要があり、時間と費用の負担が増えることもあります。そのため、進路選択は慎重に行う必要があります。

デメリット②生涯年収の差

高卒で就職すると、早く収入を得ることができる一方で、スタート時の給与額は一般的に大卒者よりも低く設定されています。その結果、長期的に見ると生涯年収に差が出ることが少なくありません。大卒者は専門的なスキルや知識を備えていることが評価され、給与面でも優遇されることが多いです。短期的な収入の増加だけにとらわれず、長期的なキャリアと収入の見通しを考慮することが重要です。

高卒での就職に向けて知っておきたいこと

高卒で就職する際、どのようなスキルが求められるのか、また安定したキャリアを築くための方法や資格取得によるキャリアアップの可能性など、成功するために必要な要素を押さえておくことが重要です。これらの点について説明します。

コミュニケーション能力とプロ意識が求められる

高卒者向けの求人が多い業界としては、飲食業、一般事務、営業職などが挙げられます。
これらの職種では、特にコミュニケーション能力やプロ意識が重視されます。
このような業界で活躍するためには、業務に必要なスキルだけでなく、人間関係の構築や顧客対応なども重要になります。

正社員として安定した立場を確保することが大切

高卒で就職する場合、正社員として働き始めることが、安定したキャリアを築くために非常に重要です。正社員として働くことで、経験を積みながらキャリアアップを目指すことができ、長期的に安定した雇用を維持することができます。不安定な派遣社員や契約社員の立場では、将来的なキャリア形成に不利になることが多いため、早期に安定した職場を選ぶことが大切です。

資格取得でキャリアが広がる

ファイナンシャルプランナーや社会保険労務士、中小企業診断士などの国家資格、あるいは、簿記3級、秘書検定、MOSなどの資格を取得することで、給与が上がったり、キャリアの選択肢が広がることがあります。高卒であっても、資格を取得してスキルを高めることで、企業から評価されやすくなり、就職活動を有利に進めることが可能です。資格を活かすことで、収入面でも大きな違いを生むことができるでしょう。

転職の際、高卒の障がい者は不利になるか

転職活動において、高卒の学歴はどう評価されるのでしょうか。結論から言うと、一概に不利ということはありません。現代では、学歴よりも経験やスキルを重視する企業が増えています。早くから社会に出て働いているという経験は、大卒者にはない強みになることもあります。

障がいや学歴はひとつの要素に過ぎない

障がいがあるから、高卒だから…と積極的なキャリアアップをあきらめる必要はありません。採用側の企業にとっても、障害の有無や学歴は、個人の能力を測る絶対的な尺度ではなく、
その人が持つスキル、経験、そして仕事に対する意欲の方が重要です。
これらの要素を客観的に評価し、適材適所の人材配置を行うことが、企業にとっての利益にもつながります。

スキルや経験を自分の強みに

これまでに得てきたスキルや経験は、キャリアを築くための貴重な資産です。転職で成功するためには、これらの資産を意識的に形成することが大切です。自分の強みを明確にし、スキルアップに努めましょう。
また、これらのスキルや経験を採用側の企業にきちんと伝える事も重要になります。
具体的なエピソードを交えながら、あなたのスキルがどのように企業の課題解決に貢献できるかをアピールすることで、より効果的に転職活動を進めることができます。

高卒が不利になる場面を見極める

一方で、特定の職種や大企業では学歴が重視される場合があります。また、同程度のスキルを持つ競合がいた場合、学歴が差別化の要素になる事があるかもしれません。こうした不利な状態を回避するには、企業が求める要件や採用状況などを相談できる、転職エージェントを活用するのも一つの手です。
自分の強みを活かして、積極的に転職活動を進めていきましょう。

まとめ

高卒者の就職は、早期に社会で経験を積むことで得られるメリットが多い一方で、求人の選択肢や生涯収入といった面でのデメリットもあります。
障がいの有無にかかわらず、しっかりとした準備と選択を行えば、社会に出て成功することは十分に可能です。
自身のキャリアを長期的に考え、必要なスキルや資格を身につけながら、安定した職場を選ぶことが大切です。この記事を参考に、高卒での就職活動に向けた準備をしっかりと整え、次のステップへ踏み出してください。

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