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転職活動コラム

法定雇用率の改正と障がい者雇用の状況

2020.04.22
障がい者業界のコト、自分のコト

障がい者雇用義務の対象に精神障がい者が加わり法定雇用率も改正

2018年4月1日から障がい者雇用で大きな変化がありました。それは障がい者雇用義務の対象に精神障がい者が加わったことです。また、法定雇用率も変わりました。民間企業が2.0%から2.2%になったのをはじめ、国・地方公共団体は2.3%から2.5%、都道府県などの教育委員会が2.2%から2.4%へとそれぞれ変わりました。また今後については、2020年度末までに民間企業は2.3%、国・地方公共団体は2.6%、都道府県などの教育委員会が2.5%に引き上がることになっています。

こうした改正の背景には、障がいに関係なく、誰もが意欲や能力に応じた仕事を通して社会参加できる「共生社会の実現」、また、障がい者のできることを考えて活躍する場を提供することによる「貴重な労働力の確保」、そして、障がい者がその能力を発揮できるよう職場環境を改善することで他の従業員にとっても働きやすい職場環境が整う「生産性の向上」に寄与することが考えられます。

ただ、障がい者雇用義務の対象に精神障がい者が加わったからといって、企業などの団体が、精神障がい者を必ず雇用しなければならないということではありません。あくまで、法定雇用率を算出する場合に精神障がい者も対象にして良いということです。それでも法定雇用率を達成することを目的に、必然的に精神障がい者の雇用が増加すると考えられています。

長く働ける職場環境をつくるには

精神障がい者が障がい者雇用義務の対象に加わったことで、今後は従来よりもさまざまな障がい者の雇用が進むことが考えられます。しかし、そのためには企業などの受け入れ側の工夫により、障がい者が働きやすい環境をつくることが不可欠となります。そうした環境を整備したうえで長く働いてもらえるようにすることが重要ではないでしょうか。つまり、職場定着をするための施策が必要になります。

特に精神障がい者は、身体障がい者や知的障がい者と比較すると、平均勤続年数が短いという統計も出ています。2019年6月に厚生労働省が発表した「平成30年 障害者雇用実態調査結果」の中で、障がい内容別の勤続年数が紹介されています。

それによると、企業に採用されてから2019年6月1日までの平均勤続年数は、身体障がい者が10年2カ月、知的障がい者が7年5カ月だったのに対して、精神障がい者は3年2カ月という結果になっています。また、それ以前の勤続年数については、2017年9月に、同じく厚生労働省から発表された「障害者雇用の現状等」の中で、1998年、2003年、2008年、2013年度の統計結果が紹介されています。2013年の平均勤続年数は、身体障がい者が10年、知的障がい者が7年9カ月、精神障がい者は4年3カ月でした。それ以前の2003年でも身体障がい者が10年10カ月、知的障がい者が9年3カ月、精神障がい者が3年9カ月と、どの調査年においても精神障がい者が最も平均勤続年数が短いという結果が出ています。こうした統計結果からも精神障がい者の職場定着が難しいことがうかがい知れます。

障がい者が働きやすくなる環境づくりに取り組む企業

精神障がい者が長く働くための改善のヒントになるのが、先述した2017年9月に厚生労働省職業安定局が発表した「障害者雇用の現状等」の中に見受けられます。ここでは「平成25年度障害者雇用実態調査」(厚生労働省)の結果が紹介されていますが、精神障がい者の離職の理由として、「職場の雰囲気・人間関係」「賃金・労働条件に不満」「疲れやすく体力意欲が続かなかった」「病状が悪化(再発)した」「作業、能率面で適応できなかった」などが主に挙げられています。

同様に、仕事を続けている上で改善が必要な事項については、「能力に応じた評価、昇進・昇格」「調子の悪いときに休みを取りやすくする」「コミュニケーションを容易にする手段や支援者の配置」「能力が発揮できる仕事への配置」「短時間勤務など労働時間の配慮」「上司や専門職員などによる定期的な相談」「業務内容の簡略化などの配慮」「職業生活、生活全般に関する相談員の配置」などが上位を占めています。

また企業などの受け入れ側にとっても、一度雇い入れた従業員がやめるのは大きな損失につながります。一度、入社した人がずっと働く方が、スキルの向上を図りやすくなるのはもちろん、新たに従業員を採用するコストもかかりません。

今後、障がい者の雇用が促進されることで、障がいに対する職場の理解も今以上に進むでしょう。また、多くの企業でさまざまな障がいのある方が働くことは、働きやすくするためのノウハウが蓄積されることにつながります。そういう意味でも障がい者の方が転職活動をする際は、企業の雇用実績を調べることや、具体的な配慮のあり方を知ることがより良い転職にむすびつくはずですから、積極的な活動を行ってほしいものです。

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