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転職活動コラム

人工透析を受ける人が働きやすい仕事とは。就労上の悩みや就職・転職活動の進め方

2025.09.24

人工透析を受ける人は、定期的な通院によって透析治療を受ける必要があることや、透析による体力の消耗などによって、仕事との両立に悩みを抱えやすくなります。
「透析治療と仕事を両立するにはどうすればよいか」「就職・転職活動にどのように取り組めばよいか」など不安を持つ方もいるのではないでしょうか。
この記事では、人工透析による影響や仕事上の悩みを踏まえつつ、働きやすい仕事や就職・転職活動の進め方について解説します。

日本における人工透析の実施状況

厚生労働省の資料によると、2019年の時点において人工透析を受ける慢性透析患者数は約34万人となっており、年々患者数は増加傾向にあります。

年間約4万人の患者が人工透析を新規導入しており、新規導入患者の平均年齢は70.4歳と高齢化も進んでいます。

また、国内における人工透析の方法には血液透析(HD)と腹膜透析(PD)の2種類があり、血液透析がもっとも実績のある治療法とされています。腹膜透析は血液透析と比べて生活の制約や食事・飲水の制限が少なく、自由度が高い透析手法といわれています。

出典:厚生労働省『個別事項(その7)

人工透析による日常生活や仕事への影響

腎機能の働きを補うために行う人工透析は、日常生活にさまざまな変化をもたらし、仕事内容や働き方にも大きな影響を与えます。

 

生活リズムが変化する

人工透析を受けることによって生活上の制約が生じ、これまでの生活リズムが変わります。血液透析(HD)と腹膜透析(PD)における生活上の制約は、以下のとおりです。

▼人工透析による生活上の制約

血液透析(HD) 腹膜透析(PD)
  透析を行う場所    病院・透析クリニック     自宅(自身で実施)
透析の頻度     週3回の通院による実施              1日1~4回の自宅での実施   
1回の時間 4時間程度   30分程度  

 

血液透析(HD)では、決まった日時に通院する必要があり、1回の透析には4時間程度かかります。腹膜透析(PD)では、通院は月に1~2回程度となりますが、1日1~4回(※)の透析液交換を自身で行います。

いずれも日常生活のなかで多くの時間を人工透析のために確保する必要があります。

※就寝中の時間に透析を行う方法もあります。

出典:厚生労働省『個別事項(その7)

食事や水分摂取の管理が必要になる

人工透析を受ける人は、腎臓の機能が低下しているため、医師の指示に基づいて水分・塩分の摂取量を適切に管理する必要があります。

食事や飲み物に常に気を配る必要があり、仕事中の昼食においても配慮が求められます。また、体調維持には栄養管理が不可欠となるため、水分・塩分の摂取量を管理しつつバランスのよい食事を用意する必要があります。

人工透析を受ける人が抱える仕事の悩み

人工透析を受ける人は、勤務時間や体調面による就労制限などから「仕事との両立が難しい」と感じることも少なくありません。主な就労上の悩みには、以下が挙げられます。

 

勤務時間の調整が必要になる

人工透析は、定期的な通院または自宅での透析液交換によって実施します。透析治療の時間を確保するために、職場に対して勤務時間の調整を求める必要があります。

このような時間的な制約によって残業や出張が難しくなるため、選べる職種が限られたり、キャリアアップの機会が得られなかったりすることが考えられます。

激しい動作を伴う業務が難しい

人工透析を受ける人にとって、日常生活での水分の摂取制限や透析後の疲労感などによって体力を消耗する作業は大きな負担となります。

そのため、大量の汗をかくような激しい運動や、身体的な負担が大きい作業は制限されやすく、「長時間の立ち仕事」や「重いものを運ぶ仕事」などに従事することが難しい場合があります。

職場の人の理解を得られないことがある

人工透析患者は、外見からは治療を受けていることが分かりにくく、上司や同僚などの周囲の人から理解を得られないことがあります。

そのため、業務内容や勤務時間の調整をお願いする際に、「迷惑をかけるのではないか」という不安から、働きづらさを感じてしまう人がいます。この心理的な負担は、仕事そのものだけでなく、職場の人間関係にも影響を与える可能性があります。

 

人工透析を受ける人が働きやすい仕事とは

人工透析を受ける人でも、体調に見合った労働環境の選択や勤務時間の調整によって仕事と両立することは十分に可能です。

ここからは、人工透析を受ける人が心身ともに無理なく働ける仕事について紹介します。

 

デスクワークが中心の仕事

パソコンを使ったデータ入力や書類作成、電話応対などが中心となる事務職は、座った姿勢での作業が基本となるため、人工透析を受ける人の体力的な負担を抑えられます。

また、一般的に事務職は休日や夜間の勤務がなく、勤務時間が固定されています。そのため、透析時間の調整がしやすく生活リズムも安定させやすいメリットがあります。

▼デスクワークが中心の職種例

  • 一般事務
  • 経理事務
  • 人事労務事務
  • ITエンジニア・プログラマー
  • Webクリエイター(Webデザイナー、イラストレーターなど)
  • コールセンターのオペレーター など

 勤務時間を柔軟に選べる仕事

透析治療と仕事を両立するには、勤務時間を柔軟に調整できる仕事が向いています。

フレックスタイム制で働ける仕事は、通院日の出社・退社時刻を調整することが可能です。自宅で透析液の交換を行う方も仕事との両立を図りやすくなります。

また、正社員として働く以外にも、契約社員やパートタイムといった働き方も自分の体調を見ながら仕事をしたい方にとって適した選択肢といえます。

 

人工透析を受ける人の就職・転職活動の進め方

人工透析を受けながら無理なく働き続けるには、日常生活や仕事上の制限、体調変化などを踏まえて、両立しやすい透析方法と働き方を選択することが大切です。

ここからは、人工透析を受ける人の就職・転職活動の進め方を解説します。

 

➀仕事と両立しやすい透析方法・スケジュールを検討する

主治医に相談して、仕事と両立しやすい透析方法やスケジュールを検討しましょう。

血液透析(HD)の場合、就寝中に治療を行う夜間透析を実施している医療機関があります。自宅で透析液の交換を行う腹膜透析(PD)では、週3回・1回4時間程度の通院が必要な血液透析に比べて生活の制約が少なくなります。

仕事中や休憩時間、就寝中など、自身の生活リズムに合わせて透析液交換の時間を調整できることから、仕事と両立しながら働きやすいと考えられます。

 ▼【透析方法別】の透析スケジュールの調整例

  透析スケジュールの調整例   

     血液透析(HD)
  • 仕事中を避けて夜間透析を行う
  • 就業前の早朝や終業後の夕方で透析を行う など         
    腹膜透析(PD)
  • 仕事中と就寝時間をずらしてバック交換を行う
  • 職場での休憩中にバッグ交換を行う
  • 就寝中に装置による自動透析を行う など

 

血液透析と腹膜透析のどちらを選択するかは、医学的な条件だけでなくライフスタイルや年齢、性格なども踏まえて、主治医との相談を通じて決定されます。

出典:厚生労働省『個別事項(その7)

 

②自分に合った職種や勤務形態を考える

人工透析を受けながら仕事を続けるには、透析時間の確保と体調管理を行いやすい仕事を選ぶことがポイントです。

透析のスケジュールや体調の変化、主治医からのアドバイスなどを踏まえ、自分に合った職種や勤務形態を考えましょう。就労条件の優先順位や選択肢を明らかにすることで、候補となる応募先を絞り込みやすくなります。

 ▼就労条件に関して検討するポイント

  • 業務のサポート体制
  • 業務に伴う身体的な負担の程度
  • 勤務形態の柔軟性(フレックスタイム制や時短勤務制)
  • 残業の有無 など

③障害者雇用枠での応募を検討する

人工透析患者は、障害者手帳の交付対象となります。障害者手帳を持つ人は、一般雇用枠だけでなく企業の障害者雇用枠で応募することが可能です。

障害者雇用枠での就労では、人工透析を受けていることをオープンにしたうえで選考を受けられることから、さまざまなメリットが期待できます。

 ▼障害者雇用枠で応募・就労するメリット

  • 内定につながりやすい
  • 業務内容や勤務時間の調整などの配慮を受けやすい
  • 職場の人からの理解を得やすく業務のサポート体制が整っている など

④企業と相談して労働条件を調整する

就職活動の選考段階では、企業に対して希望する働き方や必要な配慮について具体的に伝えて、労働条件をすり合わせておくことが大切です。

入社前にお互いの認識を一致させておくことで、周囲の理解やサポートを得やすくなり、入社後も透析を受けながら安心して働くことができます。

また、通院のための休暇制度や体調不良の際に柔軟に対応してくれるワークシェアリングの業務体制が整っている職場であれば、仕事を続けやすくなります。

 

就職・転職を支援する制度やサービスの活用が有効

就職・転職活動をひとりで進めることに不安を感じる方や「なかなか内定が決まらない」という方は、専門の支援制度やサービスを積極的に活用することがポイントです。

就労支援の制度・サービスを活用することで、自分に合った求人の紹介や選考のフォローアップ、企業との労働条件の調整などのサポートを受けられます。

 ▼ハローワークの障がい者専門窓口

全国にあるハローワークには、障がいのある方向けの専門窓口が設けられています。専任の担当者が就職相談や求人情報の提供、履歴書の書き方や面接対策まで、きめ細やかなサポートを提供してくれます。

 ▼就労移行支援事業所

就労移行支援事業所は、一般企業への就職を目指す障がいのある方が、職業訓練や就職活動のサポートを受けられる福祉サービスです。働くうえで必要なスキルを身につけたり、自身の適性を把握したりすることができます。

 ▼転職エージェントサービス

障がい者雇用に特化した転職エージェントは、人工透析患者への理解がある企業の求人を保有しています。障がいの特性や適性に合った求人の紹介や選考対策に加えて、就業上の配慮に関する企業との交渉も代行してくれます。

転職エージェントサービスの『エージェント・サーナ』は、障がいを持つ方の就職・転職支援してきた30年以上の実績を持ちます。専門知識・ノウハウを有するキャリアアドバイザーとの二人三脚で、求職者に合った企業との出会いを支援いたします。

エージェント・サーナのメリットはこちら

 

人工透析を受ける方が転職に成功した体験談を紹介

ここからは、人工透析を受ける方が障がい者のための転職エージェント『エージェント・サーナ』を活用して転職に成功した体験談を紹介します。

【36歳/男性/営業事務】通院との両立を実現した転職事例

コールセンターで働いていた方が事務職に転職された事例です。

 ▼転職理由

コールセンターに勤めていましたが、人工透析のために定期的に通院する必要があり、通院への配慮がある安定した職場で働きたいと考えるようになりました。

 ▼転職活動の状況

「通院に対する配慮があること」「正社員で働ける可能性があること」の2つの条件をエージェント・サーナの担当者に伝え、複数の会社を紹介していただきました。数社に応募して選考を受けたところ、安心して働ける営業事務での入社が決まりました。

 ▼転職後の感想

面接時に勤務時間の調整について相談できたことから、透析日には15分早く帰宅することができています。上司を含め周囲の人が通院に対して気を使ってくれることにありがたさを感じています。営業事務での仕事もベテランの方々のアドバイスを受けながら取り組んでおり、今後もレベルアップしていきたいです。

エージェント・サーナを利用して、新しい生活のスタートをきることができました

【48歳/男性/事務職】プライベートの充実を重視した転職事例

医療機器メーカーのカスタマーサービスで21年間働いていた方が、プライベートを充実させるために事務職に転職した事例です。

 ▼転職理由

仕事にはやりがいを感じていましたが、人工透析の時間を平日に確保できず、土曜日や休日に通院していました。今後の人生を考えたときに「プライベートを充実させたい」という思いが強くなり、転職活動を始めました。

 ▼転職活動の状況

「残業が少ない」「収入が安定している」ことを条件に複数の会社で選考を受けました。内定を受けた会社では、内定者面談や職場見学をセッティングしてもらい、具体的な仕事内容や環境を確認したことで働くイメージができ、入社を決めました。

 ▼転職後の感想

ITサービス企業の事務職を担当しており、残業がほとんどなくプライベートも充実していることから転職に満足しています。内定者面談で職場をよく知れる機会があったことから、安心して転職できました。

アドバイザーの方の臨機応変な対応で 安心して転職先を決めることができました

 

まとめ

人工透析を受けながら仕事との両立を図るには、透析のスケジュールや体調に合わせた働き方を選ぶことが大切といえます。体力的な負担が少なく勤務形態を柔軟に調整しやすい仕事を選ぶとともに、企業に求める配慮を具体的に伝えることがポイントです。

就職・転職活動においては、一人で悩まずに専門の支援制度・サービスを活用すると自分に合った職場と出会える可能性が高まります。

障がい者雇用に強い『エージェント・サーナ』では、多くの非公開求人を保有しており、専門のキャリアアドバイザーが企業への交渉まで手厚くサポートしています。2ヵ月以上の内定率は60%以上、入社後の定着率は99.5%となり、長く安定して働ける職場との出会いを支援いたします。

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