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転職活動コラム

股関節が悪くてもできる仕事とは。必要な配慮を得られる職場への転職

2025.11.05

股関節に不安を抱えながら仕事を続けている方にとって、職場での身体的負担は深刻な問題です。痛みや可動域の制限があっても、適切な環境と理解があれば、十分に活躍の場を見つけられます。

この記事では、股関節に生じる代表的な疾患の概要と、股関節の調子が悪くても無理なく働ける仕事の選び方、転職のポイントを詳しく解説します。

股関節に生じる病気の例

股関節の痛みの原因となる病気には、骨の変形や血流の異常、免疫の異常による炎症など、いくつかの種類があります。症状の程度や進行速度は病気の種類によって異なるため、自分の状態を正確に把握することが、適切な仕事選びの第一歩です。

変形性股関節症

変形性股関節症は、股関節の軟骨が摩耗して変形する疾患です。

加齢に伴う自然な変化として発症するケースがよく見られますが、体重の増加による関節への負荷も原因の一つとなっています。また、後述する臼蓋形成不全が基盤にあると、若い年齢でも発症するリスクが高まります。

歩行時や階段の昇降時に痛みが生じやすく、進行すると日常生活にも支障をきたす場合があります。症状の悪化を防ぎながら働き続けるには、適切な治療と職場での配慮が必要です。

臼蓋形成不全

臼蓋形成不全は先天的な骨格異常の一種で、大腿骨の骨頭を受け止める骨盤のくぼみ(臼蓋)が生まれつき浅い状態を指します。

この疾患自体で直接的な痛みは起こらない場合が多いとされますが、股関節にかかる負担が分散されずに集中してしまうため、将来的に変形性股関節症の原因になる可能性があります。

若い頃には問題が生じにくいものの、加齢に伴って変形性股関節症への移行リスクが高まる点が特徴です。

大腿骨頭壊死症

大腿骨頭壊死症は、大腿骨の先端にある骨頭部分への血流が何らかの原因で止まることで、骨組織が壊死してしまう疾患です。

大腿骨頭壊死になっただけでは痛みは発生しませんが、壊死した骨が陥没すると急激な股関節の痛みが生じます。また、股関節の変形に伴って正常な歩行が困難になりやすい点も特徴です。

ステロイド薬の長期使用やアルコールの過剰摂取が主な原因として知られていますが、原因不明のケースも見られます。

関節リウマチ

関節リウマチは、体内の免疫システムが誤って自身の関節やその周辺組織を攻撃してしまうことで炎症が起きる自己免疫疾患です。

股関節だけでなく手指や膝など全身の関節が影響を受け、痛みや腫れ、こわばり、損傷などが生じます。

なかでも朝のこわばりは初期から現れる特徴的な症状です。寝ている間に炎症物質の蓄積や関節を動かさないことによる硬直が生じることで、朝起きたときに関節が動かしにくくなります。

 

股関節が悪い場合の仕事への影響

股関節に問題を抱えていると、日常的な業務動作に制限が生じてきます。特定の姿勢や動作が痛みを引き起こすため、職種によっては継続が難しくなるケースもあります。

自分の症状と業務内容の相性を見極めることが、長く働き続けるためのカギです。

長時間の立ち仕事が困難になる

長時間の立ち仕事は股関節に継続的な負担をかけやすく、痛みや疲労感を増幅させる可能性があります。体重を支え続けることで関節への圧力が高まり、炎症や軟骨の摩耗を促進させることが原因です。

日常的に立ち仕事に就いていた方が、その負担が原因で変形性股関節症を発症するケースも見られます。

販売員や工場でのライン作業など、立位が必須となる職種は、股関節に優しい仕事を探すうえでは選択肢から外す必要があります。

重い荷物を持ち運べない

重い荷物の持ち運びは、股関節に大きな負担をかける代表的な動作の一つです。

荷物を持ち上げる際、体幹や股関節周りの筋肉に強い力が入るため、関節に瞬間的に高い負荷がかかってしまいます。

また、持ち上げる動作だけでなく、階段での荷物運搬や長距離の運搬作業も関節に過度な負担をかけます。台車やカートなどの補助器具を活用することで負担を軽減できますが、根本的には重量物を扱わない職種への転換を検討することがおすすめです。

座り仕事中に痛みが生じる

立ち仕事や力仕事だけでなく、座り仕事においても股関節に負担がかかり、痛みにつながる場合があります。

長時間同じ姿勢で座り続けた場合、股関節周辺の筋肉が硬直し、血流が悪化して痛みやこわばりを感じやすくなります。また、椅子と机の高さが合っていない、深く腰掛けず浅く座ってしまうなど、姿勢の悪さも股関節への負担を高める要因です。

股関節の負担を抑えるには、常に座り続けなくてもよい職場環境が求められます。

 

股関節が悪くても仕事をするために求める必要のある配慮

股関節に問題がある状態で働き続けるには、職場からの適切な配慮が欠かせません。

身体的な負担を減らす環境整備や制度の活用により、症状をコントロールしながら長期的なキャリアを築くことが可能になります。

勤務時間の調整

症状の程度によっては、フルタイム勤務が身体的な負担となる場合があります。時短勤務制度や出退勤時間を柔軟に設定できるフレックスタイム制度などが利用できると、無理なく働きやすくなります。

また、病状の悪化や定期的な検査などで急な休みや遅刻が必要になる場合もあるため、周囲の理解があり、休みを取りやすい環境が整備されていることが重要です。

勤務時間に関する柔軟な対応は、長期的な就労継続において重要な要素といえます。

デスク周りの環境整備

座り仕事が中心であっても、長時間同じ姿勢でいると股関節に負担がかかるため、デスク周りの環境整備は欠かせません。

デスク周りの環境整備例

  • 股関節に負担がかかりにくいように椅子の高さを調整する
  • フットレストで足の位置を安定させる
  • クッションを使用して座面の硬さや角度を調整する
  • 昇降式デスクで立位と座位を切り替えられるようにする など

職場に相談して必要な器具を準備してもらうことが、快適な作業環境づくりの第一歩となります。

休憩時間の確保

股関節の痛みを軽減するためには、こまめな休憩時間を確保できる環境が重要です。デスクワークの場合、合間に休憩とストレッチを行うことで股関節の負担を軽減できます。

1時間に1回程度立ち上がって歩くだけでも、固まった筋肉がほぐれて血流が改善されます。軽いストレッチを取り入れれば、関節周辺の柔軟性が保たれて痛みの予防につながります。

こまめな休憩を取ることに理解がある職場環境であれば、症状の悪化を防ぎながら業務に集中できるようになります。

 

股関節が悪くてもできる仕事の例

股関節に負担をかけない仕事は、基本的にはデスクワークが中心となります。立ち仕事や重量物の運搬を伴わない職種であれば、症状をコントロールしながら働ける可能性が高まります。

一方で、座った状態でも股関節に負担はかかるため、適度に姿勢を変えられる環境や休憩を取りやすい職場を選ぶことが重要です。

股関節が悪くてもできる仕事の例

  • 一般事務職
  • 経理・会計職
  • 人事・労務職
  • プログラマー・システムエンジニア
  • Webデザイナー・グラフィックデザイナー
  • ライター・編集者 など

 

障がい者雇用での転職も選択肢

現在の職場で十分な配慮が受けられない場合、障がい者雇用での転職も選択肢です。

障がい者雇用は、企業に対して一定の割合で障がい者を雇用することを義務付けている制度です。40人以上の労働者を雇用する民間企業は、その2.5%だけ障がい者を雇用する必要があります。

障がい者雇用においては障がいの特性を前提とした入社になるため、勤務時間や業務内容、職場環境の調整など、股関節の疾患に特化した配慮を得やすくなります。

出典:厚生労働省「障害者雇用のご案内

 

股関節が悪い場合に受けられる障がい認定

障がい者雇用での転職を検討する際は、障がい者手帳の取得が前提となります。股関節の疾患は肢体不自由における下肢障がいとして認定される可能性があり、その程度によって等級が定められています。

等級4級

等級4級は、股関節の機能を全廃した場合に認定される等級です。全廃の具体的な例としては以下が挙げられます。

股関節における全廃の例

  • 各方向の可動域(※)が10度以下のもの
  • 徒手筋力テストで2以下のもの

4級は、股関節の障がいにおいて一番重い等級です。歩行や立ち上がりなどの動作に大幅な制限が生じるため、仕事選びでは股関節への負担軽減を特に考慮する必要があります。

※伸展←→屈曲、外転←→内転など、連続した可動域を指す

出典:東京都福祉局「第3 肢体不自由」/厚生労働省「身体障害者障害程度等級表の解説(身体障害認定基準)について

等級5級

等級5級は、股関節の機能に著しい障がいがある場合に認定される可能性があります。具体的には、以下のような場合が該当します。

股関節における著しい障がいの例

  • 各方向の可動域が30度以下のもの
  • 徒手筋力テストで3に相当するもの

日常生活では補助具を使用する場面が増え、立ち仕事や重量物の運搬を伴う業務の継続が難しくなります。一方で、適切な配慮のもとで着座を中心とした仕事であれば十分に力を発揮できます。

出典:東京都福祉局「第3 肢体不自由」/厚生労働省「身体障害者障害程度等級表の解説(身体障害認定基準)について

等級7級

等級7級は、股関節の機能に軽度の障がいがある場合に認定される等級となります。具体例は以下のとおりです。

股関節における軽度の障がいの例

  • 各方向の可動域が90度以下のもの
  • 徒手筋力テストで4に相当するもの
  • 小児の股関節脱臼で軽度の跛行を呈するもの

7級単独では身体障がい者手帳の交付対象となりません。ただし、7級に該当する障がいが二つ以上重複する場合は6級として扱われ、手帳の取得が可能になります。

出典:東京都福祉局「第3 肢体不自由」/厚生労働省「身体障害者障害程度等級表(身体障害者福祉法施行規則別表第5号)

 

人工股関節に置換している場合の障がい認定

人工股関節置換術を受けている場合の障がい認定基準は、過去に変更されています。

2014年3月31日までは、人工股関節を挿入置換しただけで一律に4級の認定を受けていました。しかし、医療技術の進歩により人工股関節の性能が向上し、術後の生活の質が大きく改善されるようになったことを受けて、制度の見直しが行われました。

現在では置換術後の経過が安定した時点における障がいの程度を基に、通常と同様の基準で判断するようになっています。

 

障がい者雇用での仕事さがしは専門のキャリアアドバイザーへの相談がおすすめ

股関節の疾患を抱えながら、必要な配慮が得られる職場を自力で探すのは労力がかかり、難しいといえます。

そのような場合は、転職エージェントへの相談がおすすめです。専門のキャリアアドバイザーが、あなたの疾患や必要な配慮に合った求人を紹介してくれます。

エージェント・サーナ」は、障がい者雇用に特化した転職エージェントです。股関節の症状に配慮した求人の紹介はもちろん、面接や履歴書のアドバイス、入社後のフォローまで専任のキャリア・アドバイザーによる二人三脚でのサポートを実施しています。

 

まとめ

股関節に問題を抱えていても、適切な職種選びと職場環境の整備により、長期的なキャリアを築くことは十分に可能です。

勤務時間の調整やデスク周りの環境整備など、必要な配慮を得られる職場を見つけることが、症状をコントロールしながら働き続ける鍵となります。現在の職場で十分な配慮を受けられない場合は、障がい者雇用での転職も選択肢です

エージェント・サーナ」では、プロのアドバイザーがあなたに寄り添い、障がいの特性に合った求人のマッチングや書類作成、面接対策のサポートなどを実施いたします。股関節が悪くてもできる仕事をお探しの方はぜひご相談ください。

 

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