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転職活動コラム

精神障害者手帳3級を取得する7つのメリット。対象となる障がいや手帳の取得が向いている人

2026.05.12
転職ノウハウ

精神障害者保健福祉手帳(以下、精神障害者手帳)は、一定以上の精神障がいがあることを認定する公的な手帳です。1級から3級までの等級区分があり、そのうち障がいの程度が低い方に該当するのが「3級」です。

精神疾患の診断を受けた方は、「手帳は本当に必要なのか」「手帳を持っているとどんなメリットがあるのか」と精神障害者手帳の取得を迷っている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、精神障害者手帳3級の取得によって得られるメリットをはじめ、交付を受けられる対象者や精神障がいの程度、取得が向いている方について解説します。また、精神障害者手帳に関するよくある質問にもお答えします。

精神障害者手帳3級を取得する7つのメリット

精神障害者手帳3級を取得すると、精神障がいのある方の日常生活や就労、社会参加を支えるためのさまざまな支援制度を活用できます。

具体的なメリットには、以下の7つが挙げられます。

メリット1.就労の選択肢が広がる

精神障害者手帳3級を取得するメリットの一つは「障害者雇用枠」に応募できることです。

障害者雇用は、障害者雇用促進法に基づき、事業者に法定雇用率以上の障がい者の雇用を定める制度です。企業による合理的配慮(業務内容や職場環境の調整、治療との両立支援等)の提供が義務づけられているため、自身の障がい特性に合わせた働き方が可能です。

厚生労働省の『令和5年度 障害者雇用実態調査』によると、一般企業で働く精神障がいのある方のうち、3級の手帳を持つ方の割合は43.0%となっています。

▼等級区分別 雇用者数の割合

画像引用元:厚生労働省『令和5年度 障害者雇用実態調査結果報告書

1級・2級と比べて雇用者数の割合がもっとも多いことから、3級の方にとって障害者雇用枠は安定した就労の選択肢として選ばれていることが分かります。

なお、民間企業の法定雇用率は、2026年6月まで「2.5%」、7月からは「2.7%」への引上げが決まっており、障がいを持つ方の就労機会が今後も拡大していくことが期待されます。

出典:厚生労働省『事業主の方へ』『令和5年度 障害者雇用実態調査結果報告書

メリット2.税金の負担を抑えられる

精神障害者手帳3級を取得すると、所得税と相続税に対する障害者控除を受けられます。

所得税の障害者控除は、納税者本人や同一生計配偶者、扶養親族が障がい者に該当する場合に、所得金額から一定額が差し引かれる制度です。

相続税の障害者控除は、障がい者に該当する方が遺産や固定資産を相続する際に、相続税額から一定額を差し引く制度です。

それぞれの控除額は、以下のとおりです。

▼障害者控除

税目 控除額(精神障害者手帳3級に該当する方)
所得税 27万円
相続税 満85歳に達するまでの年数1年につき10万円

税金の控除を受けられると、税金の負担を抑えて生活費や娯楽費に充てるお金を残しやすくなり、精神的なゆとりにもつながります。

出典:国税庁『障害者と税

メリット3.自立支援医療費の助成を受けられる場合がある

精神障害者手帳3級に該当する方は、自立支援医療制度による医療費の助成を受けられる場合があります。自立支援医療は、心身の障がいの治療を目的とした医療を受ける方に対して、医療費の自己負担額を軽減する制度です。

精神障がいのある方は、本制度に含まれる「精神通院医療」の助成を受けられる場合があり、継続的な通院治療にかかる医療費の負担を軽減できます。

▼精神通院医療の概要

項目 内容
対象者 継続的な通院治療が必要な精神疾患のある方

(統合失調症、躁うつ・うつ病、てんかん、認知症等)

助成対象となる医療費 診察代、薬剤費、デイケア費用など
自己負担割合 原則1割

※または世帯所得に応じた月額上限

助成を受けるにあたって手帳の取得は必須条件ではないため、「手帳の取得を迷っている」「交付の申請中」という方でも利用できる場合があります。

出典:厚生労働省『自立支援医療(精神通院医療)の概要

メリット4.雇用保険の失業手当(求職者手当)が手厚くなる

企業で働いており雇用保険に加入している方は、離職した際に「失業手当(求職者手当)」を受け取ることが可能です。失業手当とは、失業中の生活を支えながら再就職活動を支援する雇用保険の制度です。

失業手当を受給できる日数は、被保険者期間や離職理由などから決定されますが、障がいを持つ方などの「就職困難者」は、一般の自己都合退職者より日数が長く設定されています。

▼失業手当の所定給付日数

区分 年齢 被保険者期間 所定給付日数
一般の離職者(契約期間満了や自己都合退職) 65歳未満 10年未満 90日
10年以上20年未満 120日
20年以上 150日
就職困難者 65歳未満 1年未満 150日
45歳未満 1年以上 300日
45歳以上60歳未満 1年以上 360日

生活費の心配をせずに自分に合った仕事をじっくりと探せるため、「転職を急いで失敗した」「ストレスが増えて症状が再発した」などの問題も防ぎやすくなります。

出典:厚生労働省『よくあるご質問(雇用保険について)』『離職されたみなさまへ

メリット5.公共料金の割引を受けられる

精神障害者手帳3級を持っている方は、公共料金の障害者割引を受けることが可能です。代表的な割引制度には、以下が挙げられます。

▼公共料金の障害者割引制度

対象 内容
JR線 普通乗車券・定期乗車券が原則50%割引
バス・私鉄 自治体や事業者ごとに制度制定
NHK受信料 市町村民税非課税の基準を満たす方は全額免除
公的施設 入館料の無料または割引

※施設によって異なる

電車やバスといった公共交通機関の運賃割引は、精神障害者手帳に記載されている「旅客鉄道運賃割引制度」の区分(第一種・第二種)に応じて金額や条件が異なります。

公共施設には、美術館や博物館、歴史的建造物などの文化・歴史施設などが挙げられます。これらの割引を活用することで、通院の交通費削減や社会活動の充実につながります。

※各種割引の詳細な条件は各社Webサイトをご確認ください。

メリット6.公営住宅へ優先的に入居できる

都道府県や市区町村が運営する「公営住宅」では、低所得者層や住居の確保が困難な世帯に対して、優先的に入居ができる仕組みが整備されています。

優先入居の対象には「障がい者世帯」も含まれており、一般の応募者よりも当選しやすくなることが期待されます。公営住宅は、民間の賃貸物件よりも家賃の負担を抑えやすいため、安定した生活基盤を整えやすいことがメリットです。

自治体によって優先入居の仕組みは異なり、以下の3つの方式が採用されています。

▼優先入居の方式

方式 内容
倍率優遇方式 抽選時の当選率を一般申込者より有利に扱う方式
戸数枠設定方式 優先入居世帯向けの募集戸数をあらかじめ設ける方式
ポイント方式 住宅困窮度を点数化して点数の高い世帯から決める方式

出典:国土交通省『公営住宅の優先入居について

メリット7.民間事業者の割引や優待制度を活用できる

公共料金だけでなく、民家事業者が独自に設ける割引サービスや優待制度もあります。

精神障害者手帳3級を取得することで、趣味・余暇活動を通じた気分転換を促進したり、社会参加の機会が増えたりすることが期待できます。

▼割引サービスや優待制度の例

  • 映画館のチケット料金割引
  • カラオケ店のルーム料金割引
  • テーマパークやレジャー施設の入場料割引・優先入場
  • タクシーの運賃割引 など

事業者によって割引・優待制度の内容や対象者の条件などが異なるため、利用前に各社の案内を確認しておきましょう。

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No88:精神障害者手帳3級受けられるサービス

 

精神障害者手帳3級の交付を受けるには

精神障害者手帳の交付を受けるには、お住まいの自治体で申請手続きを行い、精神疾患の程度について審査を受けることが必要です。

ここでは、交付の対象者や3級の認定基準、具体的な申請方法について解説します。

精神障害者手帳の交付対象となる方

精神障害者手帳の交付対象となるのは、長期にわたって日常生活または社会生活への制約がある精神障がいを持つ方です。

精神障がいの具体例として、以下が示されています。

▼交付対象となる精神障がいの具体例

  • 統合失調症
  • 気分障害(うつ病、そううつ病)
  • 非定型精神病
  • てんかん
  • 中毒精神病
  • 器質性精神障害
  • 発達障害(自閉症、注意欠陥・多動性障害(ADHD)等)
  • その他の精神疾患(ストレス関連障害等)

出典:厚生労働省『精神障害者保健福祉手帳の障害等級の判定基準について

3級に判定される障がい程度

精神障害者手帳の等級は1級から3級まであり、3級はもっとも軽い区分に該当します。

厚生労働省が定める『精神障害者保健福祉手帳の障害等級の判定基準』では、3級の状態について以下のように定義されています。

▼精神障害者手帳3級の定義

精神障害であって、日常生活若しくは社会生活が制限を受けるか、又は日常生活若しくは社会生活に制限を加えることを必要とする程度のもの

引用元:厚生労働省『精神障害者保健福祉手帳の障害等級の判定基準について

等級の判定は、医師の診断名だけでなく、精神疾患による機能障がいの状態や、日常生活・社会活動に対する制限などを踏まえて総合的に審査・判断される仕組みとなっています。

出典:厚生労働省『精神障害者保健福祉手帳の障害等級の判定基準について

精神障害者手帳の申請方法

精神障害者手帳の申請は、住民票のある市区町村の担当窓口で行います。

▼精神障害者手帳の申請方法

項目 内容
申請窓口 市区町村の障害福祉担当窓口、保健福祉センターなど
必要書類
  • 申請書
  • 医師の診断書
  • 障害年金証書の写し(障害年金を受給している方)
  • 本人の顔写真
申請方法
  • 窓口申請
  • 郵送申請
  • オンライン申請

※自治体によって異なる

一般的な期間 おおむね2ヶ月程度

診断書については、対象とする精神疾患で初めて医療機関を受診した日(初診日)から6ヶ月以上経過しており、精神保健指定医が記載したものが求められます。

また、申請後は地域の精神保健福祉センターで審査が行われますが、精神障がいの程度によっては「3級よりも重い1級・2級」に認定されたり、「手帳交付の対象外」と判定されるケースもあります。

出典:厚生労働省 こころの情報サイト『障害者手帳・障害年金

 

精神障害者手帳の取得が向いている方

精神障がいの診断を受けても、手帳の取得は義務ではありません。しかし、手帳を取得することで公的支援を受けたり、就労の選択肢が広がったりするメリットがあります。

精神障害者手帳を取得したほうがよい方には、以下が挙げられます。

経済的な支援を受けたい

精神障がいを抱えている方は、仕事を続けることが難しくなり安定した収入を得られなくなったり、通院費や薬代などの治療費もかさみやすくなります。このようなお金に関する悩みは、生活面だけでなく精神的なストレスを招くこともあります。

精神障害者手帳を取得することで、生活費や医療費の負担を抑えながら生活を安定させやすくなり、治療や就職活動の準備に専念できる環境を整えることが可能です。経済的な支援を活用することは、心のゆとりを生むことにもつながります。

障害者雇用枠で自分に合った仕事や働き方を見つけたい

障害者雇用枠で働きたい方は、手帳の取得が必須となります。

精神障がいのある方は、就労において一定の制限があり、業務内容・勤務時間・職場環境などについて配慮が必要になることも少なくありません。

障害者雇用枠では、企業による合理的配慮の提供義務が定められているため、仕事の進め方や通院との両立、体調不良のときの対応などについて相談しやすくなります。

自身の障がい特性に合った仕事を選ぶことで、無理をし続けることによる再発リスクを抑え、長く安定して働き続けることが期待できます。

関連記事

障害者雇用で働くための就労条件は?一般雇用枠との違いや選考を受けるポイント

 

精神障害者手帳の取得に迷っている方へ。よくある質問と回答

最後に、精神障害者手帳の取得を迷っている方によくある疑問にお答えします。

質問1|手帳がなくても受けられる支援制度・サービスはある?

障害福祉サービスは、精神障害者手帳がなくても、医師の診断書・意見書を基に市町村へ申請して「障害福祉サービス受給者証」の交付を受けることで利用できます。

▼障害福祉サービス受給者証で利用できる障害福祉サービス

画像引用元:厚生労働省『障害福祉サービスについて

障がいのある方の課題・ニーズに合わせて、生活面や就労に関するさまざまな障害福祉サービスを利用することが可能です。

「働く習慣を身につけたい」「一般企業で働くための基礎スキルを習得したい」といった、就職・転職に関する悩みを抱える方を対象とした支援も充実しています。手帳の取得でも活用できるため、早めに働くための準備を始められます。

出典:厚生労働省『障害福祉サービスについて

質問2|どのような人が障害者雇用枠で活躍している?

厚生労働省の『令和5年度 障害者雇用実態調査』によると、精神障害者手帳を持っている人の雇用者数のうち「そううつ病(気分障害)」が17.0%ともっとも多くなっています。

「統合失調症」は12.2%、「てんかん」は6.3%となっており、具体的な疾病別が不明な方も46.3%含まれています。

▼疾病別 雇用者数の割合

画像引用元:厚生労働省『令和5年度障害者雇用実態調査結果報告書

また、職業別に見ると、「事務的職業」が29.2%でもっとも多く、次いで「専門的・技術的職業」が15.6%、「サービスの職業」が14.2%となっています。

▼職業別 雇用者数の割合

画像引用元:厚生労働省『令和5年度障害者雇用実態調査結果報告書

このような結果を踏まえると、多様な精神障がいを持つ方が障害者雇用で活躍しており、主に事務・専門職・サービス職が選ばれていることが分かります。

出典:厚生労働省『令和5年度障害者雇用実態調査結果報告書

質問3|手帳の取得で精神障がいが周囲に知られる可能性はある?

本人が自ら示さない限り、手帳を取得した事実が周囲に知られることはありません。

ただし、公的支援の申請や公共料金の割引を受ける際などには、手帳の提示を求められる場合があります。また、障害者雇用枠で就職する場合には、企業に対して手帳を保持していることを伝えることが必要です。

 

まとめ

精神障害者手帳3級は、精神障がいによって日常生活や社会活動に制限がある方に交付されます。手帳を取得することで、税金や医療費などの経済的な負担を軽減したり、障害者雇用枠に応募したりでき、生活の支えや就労の安定化につながります。

手帳の交付を受けるには、自治体の窓口への申請と審査が必要になるため、これから取得を検討している方は事前に手続きを確認しておきましょう。

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